未経験からインフラエンジニアを目指すとき、スクールに通うべきかどうかについて書きます。スクールの選び方や注意点も記載するので、スクールを検討している方の参考になるかと思います。
結論としては、自己管理が苦手な人や、一人で学習を進める自信がない人にはスクールがおすすめです。自分で計画を立てて学習を進められる人には、スクールは不要です。
インフラは独学できる
インフラは、独学の環境を自分で作ることができます。書籍と、手元の仮想環境やクラウド環境があれば、十分に学習できます。ポートフォリオも、TerraformなどのIaCツールを使えば作ることができます。
たとえばLinuxを学ぶなら、自分のPCに仮想マシンを作れるVirtualBoxを入れて、AlmaLinuxやUbuntuを動かせば無料で始められます。ネットワークの基礎も、手元でpingやtracerouteを打ちながら学べます。クラウドも、AWSの無料利用枠の範囲で、AWSの仮想サーバーであるEC2を、実際に起動して触ることができます。
自分でモチベーションを維持して学習を続ける自信がある人や、自分で調べる力が高い人は、独学でも問題ないでしょう。ただし、一人で独学するのは思ったより難しいです。
それでもスクールに価値がある3つの理由
完全に自分一人で独学するのは、なかなか難しいです。そのため、スクールに行くのは全然ありだと思います。スクールに価値があるのは、次の3つの理由からです。
1. 勉強の方向性が分かる
独学で一番難しいのは、どこまでやれば実務で通用するのかが分からないことです。AWSのサービスもLinuxのコマンドもたくさんありますが、未経験の段階では、どれが現場でよく使われるのかの区別がつきません。カリキュラムがあれば、この取捨選択が済んだ状態で学習を進められます。
2. モチベーションが続く
独学の挫折は、技術的な壁よりも、続かないことで起きることが多いです。スクールは自己管理を外部の人がしてくれるので、モチベーションを保ちやすいです。期限が決まっていることや、進捗を見てくれる人がいることも、続けるうえで効いてきます。
3. 詰まったときに聞ける相手がいる
環境構築でエラーが出て、調べても解決しないことは、独学ではよくあります。質問できる環境があれば、答えをもらえるだけでなく、どこを見て切り分けるかの順番も覚えられます。
独学は、とにかく自走力が大事です。自走力に自信がなければ、スクールを使う意味は大きいと思います。
私の場合は、未経験からではありませんが、インフラのコミュニティにお金を出して入りました。そこで課題を出してもらい、それをこなしていきました。
良かったのは、経験豊富なエンジニアにレビューをしてもらえたことです。相談する機会ももらえました。キャリアについても相談できたので、どういうキャリアを歩むかを考えることができました。また、カリキュラムがあるので、迷わずに進めることができました。
スクールは、キャリアのいいスタートを切るために選ぶ
スクールは、転職を成功させるのはもちろんですが、そこから先も考えて、キャリアのいいスタートを切るためという意識を持って選んだほうがいいです。
未経験からインフラエンジニアになる場合、どの企業に入るかがかなり重要です。そこからのキャリアに大きく関わってきます。就職してから良い経験を積める会社に入れるかという観点で、スクールを利用するかを考える必要があります。そのため、キャリアについても相談できるスクールがおすすめです。
入社時点のスキルも、どんな経験を積めるかに影響します。SESの場合、常駐先に提出するスキルシート(経歴や扱える技術をまとめた書類)に、扱える技術や保有資格が書かれます。それを見て配属先が決まるので、入社時点でできることが多いほど、良い実務経験を積める現場に入れる可能性が上がります。
一方で、場合によっては、実務経験があまり積めないSESに紹介するスクールもあります。そういうビジネスモデルになっているスクールもあると、知っておいたほうがいいです。
スクールのタイプと選び方
スクールを選ぶときは、特に無料スクールに気をつけたほうがいいです。無料ということは、何か理由があることが多いです。多くの無料スクールは、提携している企業からの紹介料で運営されているため、就職先が提携先に絞られることがあります。
独学、無料スクール、有料スクールの違いは以下の通りです。
| 選択肢 | 費用 | 仕組み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 独学 | 書籍代・クラウド利用料のみ | 自分で計画を立てて進める | 方向性が分からず遠回りしやすい。続かないと何も残らない |
| 無料スクール | 0円 | 提携企業からの紹介料で運営 | 就職先が提携企業に限られる。年齢制限がある場合が多い |
| 有料スクール | 数十万円〜 | 受講料で運営。就職先の縛りは基本的にない | 費用が重い。内容の質に差がある |
スクールを選ぶときは、次の5つを確認するのがおすすめです。多くのスクールには無料のカウンセリングがあるので、そこで聞くことができます。
- カリキュラムが、Linuxとネットワークの基礎で止まっていないか。構築やAWSまで扱うか
- 講師が現役のエンジニアか
- 就職先の内訳を開示しているか。就職率だけでなく、SESの比率や、どんな現場に入っているか
- 質問への回答の速さと、対応している時間帯
- 受講後も教材やコミュニティが残るか
なお、昔はインフラ専門のスクールは特に聞きませんでしたが、最近は多少あるようです。
まとめ
結論としては、自己管理が苦手な人や、一人で学習を進める自信がない人にはスクールがおすすめです。自分で計画を立てて学習を進められる人には、スクールは不要です。
インフラは独学できる分野ですが、一人で続けるのは思ったより難しいです。スクールを選ぶときは、転職できるかだけでなく、キャリアのいいスタートを切れるかという意識を持って選んでください。特に無料スクールは、仕組みをよく確認してから選ぶのがおすすめです。



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